シーボルト事件を基にして書きましたが、作品内での時代設定は江戸中期辺りになると思います。
シーボルトが来ていた頃はオランダ人も結構長崎で日本人医師達と交流していたようなので。
一応シーボルト事件だけではなく、森鴎外の「雁」のオマージュも含まれています。
オランダ=末造
日本=お玉
ルートヴィッヒ=岡田
という関係になります。
「雁」という物語は、美人で評判のお玉と言う少女が、やむにやまれぬ理由で恋も知らぬまま高利貸の末造の妾になったが、ある日家で飼っていた小鳥が蛇に襲われそうになっていたところを助けてくれた岡田という学生に恋をしてしまうという話です。
シーボルト事件のヒロインお滝は長崎で見かけたシーボルトに一目惚れし、自ら女郎に身を落として出島に入り、シーボルトに身請けされたという逸話があり(他にも諸説あるのでどれが本当か分かりませんが)「これは使える!」と思いました。
かなり切羽詰って書いていたので、最後の方はあらすじ形式になってしまいましたが、出来ればルートヴィッヒの荷物の中から日本地図が出てくるところとか、自分のせいでルートヴィッヒが一生日本にくることは出来なくなった事を嘆く日本とかの描写も書きたかったですね…。
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